四柱推命の歴史についてざっくりと紹介します。
四柱推命の起源は中国
四柱推命のもととなる占いが生まれたのは中国、宋の時代(960年~1279年)です。
日本でいえば、平安時代の終わりから鎌倉時代が始まる頃にあたります。
人の命運を占うのを「命術」と言いますが、その始まりはかなり古く、紀元前からありました。
いろいろな形式が考え出され試行錯誤が続けられていくなか、1100年ごろ、四柱推命の特徴である生年月日に時刻を加えた4つの要素で占う形を、徐子平という人が完成させました。
1200年ごろに書かれた、古来から伝わる命術をまとめた『淵海子平』という本に四柱推命についての記載が見られ、これが四柱推命の最古の書とされています。
日本に四柱推命が伝わったのは江戸時代
江戸時代の中ごろ『淵海子平』が日本に伝わり、日本語に訳されて『推命書』というタイトルで出版されました。これが日本に四柱推命が広まるきっかけとなりました。
ちなみに、四柱推命という呼び名は日本のもので、中国では「八字」「命理」などと呼ばれています。
中国では『淵海子平』ののちも、『滴天髓』という現在でも四柱推命のバイブルとされる本が書かれるなど、時代と共に進化しながら四柱推命が伝えられていきました。
しかし日本にそれらが伝わることは近代までなく、日本国内では『淵海子平』を基にした独自の研究が続けられて、日本式の四柱推命として発展していきました。
現代では四柱推命もさまざまになっている
現代の日本の四柱推命には、いくつかの流派があります。
その理由は、日本に伝わった原書は中国語で書かれており、抽象的な表現の部分は読み手によって受け取り方がさまざまだったからです。
また、師匠から弟子そのまた弟子へと伝えられていく過程で、師匠の独自の解釈がつけ加えられたり、弟子の感性によって受け取り方が異なったりといったこともあるでしょう。
さらに、日本と交わることなく中国内で使われていた四柱推命が、戦後に台湾を経由して改めて日本に入ってきた、といったこともあります。
そんなわけで同じ四柱推命でも鑑定結果が違うこともあって「前に別の所でみてもらった時と違う」という経験をした人もいるかもしれません。
なんだか釈然としないなー、と感じる人もいると思いますが、元をたどればどれも『淵海子平』にたどり着く、同じ四柱推命です。
服や髪形を変えても自分は自分であるように、人をみるコアとなっている考え方は変わらないんですよ。
どこに重点を置いて読みとくのか、というのが主な違いだと思います。
現代は、いろんな価値観が尊重される時代になりましたよね。
ひと昔前までは、みな似た価値観に沿って生きていましたが、今は価値観も職業も活躍の舞台もさまざまです。
選択肢が多い分、自分の生き方を模索する人も多いと思います。
それなら、自分の生き方を模索するツールである四柱推命も、自分にしっくりくる鑑定結果に出会えるバリエーションがあるほうが役に立つでしょう?
四柱推命は古い歴史を持ちながら、時代のニーズにもこたえられる懐が深い占いなんですよ。
うまく使って、自分の人生の役に立ててくださいね。